備前焼の魅力は多彩な《窯変》にあります。
私どもでは古来の備前焼の姿に習い、松割木を用いて12日間もの長時間焼成にこだわり続けております。その大量の割り木を用いる事によりさまざまな《窯変》が現れます。

玉だれとなった胡麻
○胡麻(ごま):松割木の灰が焼成中に作品に付着し、〔シソ色〕と呼ばれる赤褐色の地肌の上に黄色っぽく灰が溶けた状態になったものをいいます。その降りかかった灰が熱で溶けて流れた状態のものを〔玉だれ〕といいます。

炭を用いて棧切りをとる様子
○棧切り(さんぎり):窯床に置いてある作品が炭に埋もれ、直接炎が当たらず、空気の流れが遮られ還元焼成(いぶし焼きの状態)になったために生じる窯変です。グレー色・暗灰色・青色等に発色します。

○炭棧切り(炭さんぎり):大正時代の頃からの手法で自然棧切りの他に人為的に棧切りを出すために、木炭の化学変化を応用し、窯焚き終了後、大量の木炭を投入しその窯変をとります。

○緋襷(ひだすき):本来は大きな作品や「サヤ」の中に入れられた作品がくっつくのを防ぐため、ワラを間にはさんだり巻いたりして焼いたものであり、ワラの成分と粘土の鉄分が科学反応をおこし、緋色の線が現れたものをいいます。

○青備前(あおびぜん):サヤ等に入れ、特定の場所で高い熱によって強く還元がかかり、青灰色になったものを言います。また、炭に埋もれてしまっても青く焼き上がり、自然青とか天然青ともいわれています。

緋襷で金彩をとるとこのように艶っぽく扱いやすく!
○金彩(きんさい):文字通り金色に輝く色合いが素地の表面に現れます。これは表面に炭素の被膜が高温にさらされ人の目によって金に見えたり銀に見えたりするもの。その被膜の厚さによって色の変化が生じます。《ほむら》と呼ばれる縞模様もその金彩の一つです。